ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜

「そう。退院間近の甲子園投手は、このまま共に入院生活を送ったなつと関係を続けるのか、はたまた、外の世界で自由な女の子を選ぶのかって。だから、今なつと距離を置いているんじゃないかって…。」。


駒野は笑いながら、鞄から取り出した手帳を、
杉山に渡した。
それを受け取った杉山は中身を見始めた。
それは駒野が奈月と撮ったプリクラだった。

「恐ろしいな…その人。」。