「バカバカバカ…。」

杉山はベッドで呪文のように呟いていた。

『あんな女の子にあたって…。馬鹿だよ…。』

布団を頭の上までかぶって目を閉じた。

『う゛〜』

暗闇の中で唸りながら、全てを忘れたかった。
しかし、その闇は1分も続かなかった…。

布団をめくられたのだ。


「充君、何してるの?Hな本でも見てた?」

担当看護師、藤崎の声だ。