ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜

「はい…。で…、みつ…。」。

「守秘義務って、面倒だよね。ま、寝言なら仕方ないよね…。」。

藤崎はそう言いつつ、奈月の側に体を倒した。

「グッ〜。充君ね、体の方は大丈夫だよ。手術は限りなく成功…。グッ〜。でも、固定された右手と、小指が開かない事をお母さんからきいてショックを受けているの。」

藤崎の寝言!?は、
一旦途切れた。

「充……可哀相……。」