ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜

「な、なんなんだよ…まったく…。」

頬を膨らませた杉山は二人を見送ったあと、静かに目を閉じた。




「ホント…、大袈裟なんだから。人生最後だなんて…ねっ。」


奈月は、自分の病室へ戻る最中に、藤崎に話しかけた。
しかし、藤崎からの返事はなかった。