ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜

杉山は茶化しながら、水を飲む奈月に言い返そうとして言葉を飲み込んだ。

でも奈月は飲み込んだ、杉山の言葉を察して一つ頷いた。

「そう。…充は手術できて治るんだから…。」

「ごめん…。」

「やだ…、言っておくけど私だって手術できる可能性は0じゃないんだからね。」

謝る杉山に奈月は慌てた。

「そうなの!?だって…。なら…今まで…。」

杉山が、問いただそうとした時だった。