卒業式の後は何事もなかったかのように だれもいない家へと帰って 静けさの中いつものように 1人で晩ご飯を食べ 1人でテレビを見て 1人で暇を持て余して 1人で寝た。 いつもと同じ変わらない夜。 そして変わらない朝。 テーブルの上には1枚のメモ書き 『お母さんもお父さんも出張でしばらく帰ってこれません。 家のことは適当にやっといて』 という言葉と数えきれない(数えたくもない)ほどの札束。