しばらくしてから亘理が私の部屋へココアを持ってきてくれた。
喫茶店で飲んだものと全く同じ。
甘い香りを味わった後、口へ運ぶ。
柔らかな甘さは健在で、亘理自身のような優しさも兼ね備えている。
けれど……
「さっきみたいに……消えてはくれないのね」
心の中にぽっかりと穴が開いたような寂しさはまだ私の中で漂っている。
私の側に立っていた亘理がクスリと笑った。
「目新しいものに触れて寂しさを一時忘れただけでしょう」
「え?」
聞き返すと彼はハンカチを差し出してきた。
「鼻に……ホイップクリームが……」
「あ……!」
私が拭こうとした時――――!

