「…ねえ、ほんとにそのまま寝るの?」
「うん。」
ベッドから見下ろすと、勇介がブランケットにくるまって寝ていた。
布団を持ってくるのは面倒だし、その間に誰かに見つかって愛奈の部屋で寝るってなると部員が騒ぐから、とのこと。
このまま寝かせると、朝起きて体中を痛めていそうだ。
「勇介…、こっちで寝てよ。」
「大丈夫だってば。早く寝な。」
勇介は目を閉じたままそう言った。
いざ布団につくと、昼間に寝てしまったからか寝付けそうもない。
またベッドから勇介を見下ろす。これ以上話しかけると勇介まで寝付けないと思って声をかけられなかった。



