勇介は抱きしめるのをやめると顔をのぞいた。
「今日、ここで寝ていい?」
「えっっっ!?本気!?」
「うん。」
何の躊躇もなくそういう勇介が理解できない。
「でも、みんなにバレちゃうよ!?」
「みんな愛奈の傍にいてあげるんだなって分かってくれるよ。」
別に付き合ってること知らないわけないんだし、と何食わぬ顔。
「別にやましいことするわけじゃあるまいし、構わないでしょ。」
「は、はあ…。」
「やましいこと考えたのは愛奈だけだよ。病人襲うほどダメ男じゃないし。」
考えれば考えるほど自分が恥ずかしくてまともに勇介の顔が見られなかった。
ただ傍にいてくれるんだよね。



