「勇介は……、知れば知るほど色んな一面が見えるんだよね。」

「へぇー。すねるとことか？(笑)」


「あははっ、ほんとそういう所ね。　ちゃんと好きになって付き合ったんだけど、知らないところいっぱいあったんだなぁ。って」

「先輩といるときの勇介さんって俺好きなんですよね。」

「あら、ライバル誕生？」


「多分みんなそう思ってますよ？やっぱ誰がどう見ても勇介さんってサッカーに関して人一倍努力して、その分認められてるんだと思います。」

「勇介さんは色んな重圧抱えてプレーしてると思います。いるだけでチームの気が引き締まるんです。　部活終わって練習着脱いで制服になるといつも何かがリセットされたみたいに雰囲気変わって、その理由がいつも先輩なんですよ。」

「勇介さんって先輩のこと本当に大事にしてるんだなぁって。サッカーみたいに大事にしてるものあるんだなぁって安心するんです。」


アキラ君はそんなことを誇らしそうに私に話してくれた。

胸がじんわりと暖かくなるような言葉ばかりだったんだ。


そしてそれ以上にアキラ君がどれだけ勇介のことを慕っているか、尊敬しているか強く感じたひと時だった。