私が呆れて抱きしめるのをやめると勇介は耳元で囁く。 「愛奈ちゃんの為にお手本。」 色っぽい勇介の声にときめくのもつかの間、心臓が破裂しそうなほどのキス。 頭が麻痺してしまった。 さっき考えていたこともひとつひとつ飛んで行った。 恋に正解なんてない。 伝え方なんていくらでもある。ただ信じるか信じないかだ。 伝えることが重要じゃない。信じること、それが何より大事なんだ。