「休憩なんてしている暇ないだろ!」

そんな辛辣な言葉を浴びせたのは、同じ避難所のテントにいた被災者達だった。

「こんな時の為に、俺達は高い税金払ってお前らの給料にしてやってんだ!働け!」

「そうだそうだ!休んでる暇があるなら一人でも多く人助けしろ!」

「普段戦争ごっこばかりしてるんだ、こんな時くらい国民の役に立て!」

戦術自衛隊は戦争をする為の組織。

そういう認識が、この国の国民からは抜けきれていない。

故に戦術自衛隊の隊員達は常に目の敵にされ、有事の際に被災地に派遣されても尚、こんな扱いを受ける事もある。

彼らは懸命に救助活動に尽力しても、休息すら許されないのだ。