僅かずつ、だが確実に。

被災地での救出活動は進んでいる。

そんな最中。

「…っ…」

燃え盛る炎の中で、小川は意識を取り戻した。

体が痛む。

爆発で吹き飛ばされた時に、強かに体を打ちつけたらしい。

火傷を負っているのだろうか。

肌が露出している頬がヒリヒリする。

それも気にせず立ち上がろうとした小川は。

「!」

近くに落ちていた携帯電話に気がついた。