やがて、第二波の勢いもおさまり始めたのだろうか。

落着する隕石の数が徐々に減り始めた。

『小川分隊長、応答して下さい!小川分隊長!』

豊田の声が無線機から聞こえる。

身の安全をほぼ確保でき、少し余裕が出てきたのだろうか。

「こちら小川」

彼は無線に応答を返す。

「大丈夫だ、何とか危機は脱したらしい。もうすぐそちらに辿り着く」

すっかり上がってしまった息のまま、通信を送る。

とはいえ、生きた心地はしなかった。

軍事演習で至近距離の爆発を経験した事はあるが、本当に命に関わるような爆発を経験したのは初めての事だった。