* 片思い *





マオの好きなテツさんに会うためにも

あたし達は家を出ることにした。



居ても経ってもいられなかったのは

マオではなくあたしとカナだけど。




『そんなに急がなくても~』


なんてマオの言葉にはお構いなしに

スタスタとマオの前を早歩きで歩く。




「そういえば、実愛はどうなの?」



不意に隣でカナが発した言葉に

あたしの足が止まった。




「……え!?」

「トモ先輩とどうなの!?」

「どうって…。今は連絡取ってないかな」

「えええっっ!!?」




実は、あれから全然メールも電話もしてなくて

あたしもする気が起きないでいたのだ。



もうすぐ先輩も受験シーズンだし。



あんまり連絡しない方がいいかなぁと思って。




そんなあたしの考えとは裏腹に



「連絡取らなきゃダメじゃーん!」


こんな呑気なことを言うカナ。



イケイケの肉食系のカナとは

やっぱ考え方も違うわけであって。



「先輩と距離縮めなきゃ~!」


そんなカナの言葉に、反論できなかった。