「ただいま~」
って言っても誰もいな…
「「おかえり~っ」」
「ぎゃあああああっっ!!!」
颯爽と階段を駆け下りるマオとカナ。
手馴れたもんだ…。
そんな奴らの扱いにも慣れて
リビングの扉を開けようとすると
一枚の紙に気付いた。
* * * * * * *
今日は実愛が夕食作って
頼んだね 母
* * * * * * *
「はぁ~…」
たまにある、この予告のない命令書。
「分かったよ、もう!」
自分は遊んどいて!
冷蔵庫の材料を見ると
「ちゃんと揃ってるし!」
今日はあたしに押し付ける気
満々だったんだ、と改めて思う。


