* 片思い *





「…すごい……っ」




瞬きも忘れるほど星に見入ってしまった。




星に手が届きそうな気がして


思わず手を空に伸ばした瞬間。





あたしの手が、先輩に握られた。




あたしの手なんて、


スッポリ先輩の手に収まるくらい


小さかったんだって思ったり。





握られてる…。先輩に。



せんぱ…いに……。




握られ…てる…。






「握られてるっ!!!??」


「プッ!!ぶはははははっ!!!」




あたしの反応を楽しむかのように


爆笑してる先輩。




いや、いやいやいや!!