* 片思い *






「先輩っ!?」




呆然とした顔で叫んでしまった


あたしの声に気付いた先輩は





「ようっ」



なんて言いながら右手をあげて


こっちに向かってきた。






「こ、こんばんわ」


「あ、実愛ちゃんじゃん!」




どこからか出てきたユウキ先輩にも


ビックリして、挨拶すらも忘れかけていた。





「あ、ユウキ先輩っ。こんばんわ。

偶然ですね、このお店で会うなんて…」



「え?偶然?」





あたしの言葉に、疑問形で返されて。



ポカンと口を開けた。





「実愛、偶然じゃないよ?」




あたし達の会話に


マオが割り込んできて、


軽く解釈をしてくれた。