「あのさ、夏休み以外でもそうだけど
勝手に家に入んないでよっ!」
「なになにー?エロ本でもあんの?」
マオはニヤけ顔で
ベッドの中を探り出した。
「ないわっ!」
そんなマオの頭を近くにあった
単行本で叩き上げた。
「部活で疲れて帰って来てんのに
なんなのよー!」
「今からご飯いこっ!」
「は?」
いつも唐突すぎんだよなぁ。
「今日は寝るつもりだったんだけどなぁ~」
「そんなのいつでも出来る!
今から早く着替えてっ!」
マオは電話の時と同じテンションで
今度はクローゼットを探り出した。
そんなあたし達のやり取りには
一切首を突っ込まず、
カナは恋愛漫画に夢中だ…。


