* 片思い *






いつもの帰り道を歩いていると


携帯が着信を知らせた。





これが、先輩だったらいいのに…。



なんて少しガッカリしながら


マオからの電話に着信ボタンを押した。






「はーい」


『あ、実愛!今どこらへん!?』




やけにテンションが高いマオに


不思議に思いながらも居場所を教えた。





『早く帰って来て!』




マオの一言にあたしの頭は


ちんぷんかんぷん。



何で自分ん家のように言ってんだ!?





どこからか嫌な予感がして


少し急ぎ足で家に向かった。






「……やっぱり…」





当然のごとく、マオとカナが


あたしの部屋でくつろいでいた。