ハラリ

私の下駄箱から
手紙が滑り落ちていく


しゃがんで
その手紙を手に取り
見つめる


─海外君へ─


「入れるトコ

…間違えてるし。」


私はその手紙を
まだ戸惑っている海外に差し出す


「…ん。

それ海外の。」


「え?俺の?


…知らない人だし。」

と、いいつつも
海外は手紙を
鞄に放り込んだ


いくら興味がなくとも
捨てないで持って帰るのは海外の優しさだ