「ってか、こんな事あるんだ。」

アイツは「ははっ」と顔を引きつらせながら
笑って言った。

「あ、手・・・。」

次に声を上げたのは私の頬(であろう)を殴ろうとした
女子だった。

「え、あぁ。ゴメンゴメン」

女子は、痛そうに手首を撫でていた。
すると、

「ど、どうして日向くんがここに?」
すると、アイツは

「ん?それはね。オレが帰ろうとしたとき、小夏ちゃんが君たちに連れて行かれるの見ちゃったんだよね。」
いつものような笑顔でその言葉を言ったときのアイツはゾッとするほど怖かった。