教室はとても広く、どこかの宮殿の一室かのように豪華だった。


机もイスも、あたしが今までに見てきたものとはだいぶ違って、アンティーク調のものだった。


「……先生、その方どなた?」


ん……?


今の声……!!


「……西園寺アリスさん…。」


まぎれもなく、西園寺アリスの声だった…。


「あたしのことは知ってるみたいね…。どこのご令嬢?」


どこも何も…、そもそもあたし全然令嬢なんかじゃないし……。


どうしよう……。


「西園寺さん、この人が以前お話しした転校生ですよ。」


結城先生が助け舟を出してくれた…。