シャットダウンしかけた手を止める。




"どんなに頭が良くても、あなたは一般人に変わりはない。"

"何かできると思ったら大間違いよ。"




「……っ。」


またもや脳裏をかすめる。


あたしはホントに何もできない……?


このままだとアリスさんは絶対危ない目に遭うのに……。


……敵の心配をするあたしはおかしいのかな。


いつか和解できたらいいな……。


淡い思いを抱きつつ、あたしはキーを打ち始めた。


……ホントはこんなことしたくないけど。


仕方ない。


緊急事態なんだから……。