「私、すっごいトコに来ちゃったなぁ…」



新しい高校の制服に身を包み、商店街の隅っこで私はふうっと小さく息を吐く。

ただずっと立ち止ったままだと人々の通勤の邪魔になってしまうので…


私は隅っこからやっとのことで抜け出すと、高校へ行くためまた一歩を踏み出した。





初めて見る景色、
それに生まれて初めての1人暮らし。

不安がないと言えば全くのウソになる。



それでも、

それでも私の胸にはこれから始まる新しい生活に対する期待があふれていた。


田舎とは違う、
素晴らしい経験が出来るような気がして。





 *


…え、何この制服集団。