暫く待っていると……
人だかりの中から、一人だけ出てくる茶髪のあいつ。
太陽の光に当たって、金髪に見えて目立つな…。と思いつつ人の事なんて言えないな。と思う
此方を見て、俺だと解ってかニコッと笑い手を振ってくる伊織。
やけに、上機嫌じゃん。
俺と違って。
さぁ。来たら、どんな罰を与えようか?
なんて考える。
仕方ないよな、好きじゃない女に しかもあまり女好きじゃないし。ベタベタされて尚且、その原因を作ったヤツに待たされるわ。
「おーい。何だよ、昇降口にいたのかよ。」
解らなくて、ぐるぐる探し回ったよ。
なんて言いながら、ふと顔を見ると輝かしい笑顔を放ってくる伊織。
あぁ。あれだな、うん。この顔って
「俺、気に入った子見つけちゃった。」
そうだ。伊織がこんな顔をするのは、気に入った子を見つけた時。
ふと、さっきの伊織が可愛い。と言ってた子だろう。と思いながら、クラスに向かった

