もう、その場にいた誰もが忘れかけていた時だった。


「前頭葉が退化している」


!?


今、なんと?



碧様は捨て台詞を吐いて自分の席へ戻っていった。


『前頭葉~』発言を聞いた
その場にいた全員が
一瞬でフリーズした。


すだちは、お茶を飲もうとしていた手が止まっていた。


その場の空気が完全に凍りついた。


愛しの雪男……じゃない碧様のお言葉が原因か?


辺りは長い間、静寂に包まれた。






私は自分の教室に戻ると、さっそくお言葉をノートに刻んだ。


『前頭葉が退化している』


碧様がチャラい金髪男に向かって発言された名言!!


先生の板書など目もくれず、ノートに書き留めない私が、碧様のお言葉だけはしっかりノートに刻みつけておいた。



あ~♡


まるで偉大な哲学者のようなお言葉♪


ス・テ・キ♡


私はそういう雪男……じゃないクールで知的な男の子が好き!!!


もう、結婚してって感じ。


これからは、もう自分の気持ちを抑えることができなさそう。


自分が自分じゃ、なくなっていくような気がするんだよね。