チェリーガール

そして、さっそくお箸でスパゲティをつまむ。


「じゃ、言っちゃおうかなー」



食べ物に弱い女……。


まったく、呆れるよ……。


「私の学校の友達が碧君に告ってフラれたんだよ」


「えー!!」


「これ、誰にも言うなって友達に言われてたんだよねー」



ライバルいたんだー!!!


そりゃ、いるか……。


だって、『高校生クイズ』を制した王者だもん。


いくらでも告ってくる子いるよね。


それにしても、たまきは口軽い……。


「碧君って冷たいイメージあって評判良くないけど、モテるのかも」


「えー! どうしよー! でも、その子フラれたんだよね?」


「うん。私はイイと思わないけどね。イケメン以外興味なし!!」


「う、うう……。心配になってきた……。本当、どうしよう……」


「そういや、思い出したんだけど碧君ってチェリーボーイって噂あんだよ」


「何、それ?」


「童貞ってこと」


「………………」



碧様が?


でも……。



ありえないことじゃない。


真面目そうだし、女の子に興味なさそうだし……。


ふふ……ふふふ……。


よかった♡


だって、汚れてたら嫌だもん。