薄ら笑いを浮かべるたまき。


こんなんで果たして大丈夫なんだろうか?


私でさえ一夜漬けで勉強してきたというのに……。


でも、せっかく久しぶりに頑張ったのに山がはずれて見事、玉砕。


普段からコツコツと地道に努力を積み重ねていれば……ね……。


あー、きっと碧様やすだちはスラスラ解けたんだろうなー。


いいなー。


今すぐ、すだちのクラスに飛んで行って碧様のお姿を拝見したい……のはやまやまなんだけど頭が重い……。


普段、使わない頭をフルに使ったからか、のぼせて顔が熱くなってる。


気分が悪いよ……。


うー。



「どした?」


心配そうにたまきがわたしの顔を覗き込む。


生徒たちの騒がしい声が聞こえる。


もう、終わったのに動けない。


「具合悪いの?」


たまきに聞かれても返事ができない。


ただ頷くことしかできなかった。


それでも、なんとか立とうとした。


そしたら、足元がふらふらして倒れそうになった。


「ちょ……。大丈夫? 今日、朝から晩まで試験だったからね。疲れがきたんだね。外の風に当たる?」