「私も聴いたことある。いいよね。この曲好き」


私も微笑み返す。


「僕も好きだよ。同じだね」


「ふふっ。うん。同じだね」



私たちはテーブルに置いた手をお互い握り合い、見つめあう。


きゃっ、きゃっ、きゃっ♡



そして、私たちは店を出てラブホへ……。


って……。



ダメ―――――!!


エロさ控えめの穏やかムードがぶち壊しっ!


せっかく女の子らしい素敵なデートを夢見てたのに。


でも……。



どうしても体を求めてしまうんだなー、これが。


ま、人間の本能だからしゃーないか……。




キーンコーンカーンコーン。





これ、チャイムだよね?


なんで鳴ってんの?


気がつけば、真ん中の列の一番後ろの席に座って授業を受けていた。


え?

何、これ?


「……心愛。心愛。おーい、心愛!」


私を呼びながら真横に立ってるのは、すだち。


授業は、終わったらしい。


何の授業だったのか謎……。