チェリーガール

好きな人の前で、そんなこと言わないでっ!!


恥ずかし過ぎて穴があったら入りたいくらい……。


「わかった? わかったなら、なんとかしてあげて!!」


まだ、言うかー!?


誰か喋り出したら止まらない、たまきをなんとかしてー!!





「はっはははははは」


碧様は、笑い出した。


よっぽど、おかしかったのか手を叩いて笑っている。


どうして?


「接吻なら、できるよ」


『接吻』っ!?


昔の人だな……。


現代人ならキスって言って……。


「でも」


碧様は、空を見上げた。


切ない表情をしてる。


私たちと視線を合わせようとしない。


どうしたんだろー?


「性行為における交接は、できない」


空を見つめたまま、碧様が衝撃の告白。


どうして?


まさか、病気とか?


いや、忘れられない女性がいるとか?


想像がつかないよ……。


なんで、できないの?


「なんでHできないの?」


たまきが、やや緊張した硬い表情で聞いた。


私も緊張する。


固唾を呑んだ。