チェリーガール

「あんな汚い部屋、人間の部屋じゃない」


もう、やめて……。


それ以上、言わないで……。


「ブタの部屋だ」


嫌……。


聞きたくないよ……。


私、両手で耳を塞ぐ。


それでも、声が聞こえる。


「うす汚いメスブタめ!」


嫌―――――!!


そんなこと言わないで!!!


私は目を瞑った。


視界が真っ暗になる。


「このメスブタが!」


また、聞こえた。


もう、やめて―――――!!!


嫌―――――!!!



目を開けると、茶色い天井が見えた。


それが、私に安心感を与えた。


自分の部屋だ……。


今のは、夢だったんだ……。


悪夢だった……。