チェリーガール

「汚い」


そう言い残して碧様は逃げるように階段を駆け降りていった。





もしかして……。


私……。


キラワレタ……?


まずい!!


追いかけなきゃっ!!


熱があるのにベッドを出てフラフラしながら階段まで行く。


階段を吐きそうになりながら降りる。


それから、玄関のドアを開けた。


走れ!!


走るんだ!!


どんなに苦しくても……。


碧様を追いかけて捕まえなきゃ!!


碧様ー!!!


待ってー!!!


私を見捨てないで!!


サンダルをはいてパジャマ姿のまま碧様を捜す。


どこ?


どこ行った?


曇天の日中に吹きつける冬の激しい風。


それが、竹垣や柵などに当たってひゅうひゅうと鳴っている。


風なんかに負けるもんか!
(風邪とかけてます)


碧様を見つけるんだ。