莉子が少し悲しそうに言った。



「莉子?」



「多分あのおじさんも湊が言ったから何も言わなかったんだと思う。


なんか…やっぱり私達と湊は違うんだなって実感しちゃったや。」



莉子の何気ない言葉が深く突き刺さる。



俺と皆は違う




俺は王子で




莉子達は一般人




いつか、離れる日は必ず来るんだ…




苦しくなってくる心




そんな俺の僅かな変化を、アイツは見逃さなかった。