波の音が響き渡る。




俺と里奈は、波打ち際に座っていた。



後ろの方から莉子と司の笑い声が聞こえる。




『ねぇみなと。』



『ん?』



現実に引き戻されて




俺は里奈の方を見た。




『何だよりな。』



『わたしね…。』



里奈は一度口を閉ざして




海の向こう側を見ながら言った。



『わたし…みなとが好き。』