空と海が交わるとき


「っ…!」



言葉が出なかった。




今、私の…クラス皆の前で




湊とのんちゃんはキスをしている。




「キャー!」



「ヒューヒュー!お前等やるなぁ!」




一気に騒がしくなる教室。



その中で、呆然としている私達。




「皆信じてくれたみたいだよ?良かったね湊。」



微笑みを向けるのんちゃん。



「止めて…。」




『湊』と、そう呼んでいいのは





私と司だけの、特権だったのにーーー




「止めてよ!」



「莉子!!」




真由の声なんて聞かず





私は教室を飛び出した。