「頼むよぉ真田さ~ん、うちの部に入ってくれよぉ~」


「あ~~~邪魔邪魔。俺、今部活とか興味はないの。他当たって、他!」

「そんな事言わないでさ~」


授業も終わり帰り支度をしている真田に痩せた小男がまとわりつく。


小男の名は服部。

彼の所属する部は部員が足りず、一週間後の文化祭の出展もままならないらしい。


そこで学校でもイイ男ランク常にトップである真田を部に引き入れ、部員確保(主に追っかけの女子の)をしようとしているのだ。


真田は特定の部活には入ってないが、持ち前の運動神経の良さであらゆる体育系部活の助っ人をしているのだ。

真田は皆に頼られている事を誇りに思っている。だから部活で助っ人を頼まれたら全力で事を成そうとする。

いわゆる熱血なのだ
しかも自分の行動を決して鼻にかけない。

故にその見た目と相まって男女ともに人気がある。


そんな真田でも、今回ばかりは首を縦に振りたくなかった。


理由は単純に、服部の勧誘する理由が部員確保(主に女子)という顕かな下心だったから。

そんな真田の心知らずな服部は一ヶ月前からスト○カーの如くつきまとっており、登下校は勿論のこと、どこで調べたのか自宅や携帯、はては授業中の回し手紙までしてくる始末。


ウザいを通り越して殺意さえ覚える。