あっという間に番号交換を追えると、松島千尋は私の携帯電話を返しながら手を握ってきた。 その手の温かさにびっくりしてしまった私はとっさに引っ込めてしまう。 ………だめだ。 顔も触れられた手も、あっつい。 「わ、わかりました。じゃ、私急ぐんで」 私は彼の顔もろくに見ないまま開発センターに走った。 「?…どうした桐生。顔赤いぞ」 そう隅田先輩に言われたが、私は何も返せなかった。