…確かに休日でも研究室にいることが多い。
家にいたっていまいち落ち着かないし、することもないからなんだけど、だからって。



「…そういうのは他の人と行ったほう楽しいですよ。私なんかより」


私が視線を逸らしたまま返すと、彼は私の手を取った。


そのまま小指同士を絡め、私をじっと見る。



「俺は菜月ちゃんと会いたいの。どこか行きたいところない?」


…なんだかわからないけど顔が熱い。


私は早くこのシチュエーションから逃げ出したくて思いつくままに叫んだ。