―――今日は快晴。 いつもならうっとうしいと感じる空の色も、今日はそこまで気にならない。 そんなことを思いながら、私は開発センターまでの道を歩いていた。 「おはよう、菜月ちゃん」 その声に私は振り返る。 するとそこには、松島千尋がいた。 …な、菜月ちゃん!? 「…下の名前でなんて呼ばないでください!」 青空にも負けないさわやかさで私に近づいてくるもんだから、私はそう言い返してセンターまで走った。