「私は秘書室の坪井陽菜です!………あなたみたいな人が松島さんに話しかけられるなんておかしいわ。お父様に言いつけてやるんだから!」 …いい歳して“お父様”? この女、一番嫌いな人種だわ。 わめき散らす彼女にさすがに頭に来た私は、壁により掛かって腕を組みながら話をした。 「―――こんなのが秘書室にいるなんて、この会社もたかが知れてるわ。…勤務中ならしっかり仕事したら?」 気づくと私たちの周りには野次馬がたくさん群がっていた。 私は人垣をかき分けて、なんとか開発センターに戻るのだった。