いかにも男受けの良さそうな身なりに濃いめのメイク。
くるんくるんにパーマをあてた長い髪をなびかせながら彼女は私をにらみつけている。



「………どちら様?」


私がそう返すと彼女はますます顔を赤らめて叫ぶ。



「私のことを知らないなんて、さすが研究開発部の方ね!」


「………そう思うんなら話しかけないでもらえます?イライラするわ」


私はそう吐き捨てて開発センターに戻ろうとした。


しかし彼女は私の腕を掴み、なおも食い下がる。