―――自由になった私は、その場にぺたりと座り込んでしまった。 心臓の音が体中に響きうるさいぐらい。 落ち着けるように息を整えるので精一杯だった。 「………桐生さん」 そう呼ばれ私は顔を上げる。 …あれ? ふと気づくと、視界がにじんでいる。 松島千尋の顔がぼやけて、これじゃ私のことをどんな顔で見ているのかもわからないじゃない。 そうぼんやりと考えていた次の瞬間、私の視界は遮られてしまった。