先輩はにやにやしながら私を見て腕組みをしている。 私は、そんな先輩をにらみつけるように視線を向けた。 「………迫られたかどうかは知りませんけど。先輩知り合いなら迷惑だって伝えておいてください」 私がそう返すと、先輩はまぁまぁと私をいさめる。 「松島って俺の大学の後輩なんだよ。クールな奴だからそんなことしないはずだと思ってたんだけど、まぁ、…仲良くしてやって?」 「嫌です」 私はそう切り捨て、自分の研究室に向かった。