―――翌日。


私は少し警戒しながらも出勤した。


昨日の変人のせいで、せっかく家に帰れたのに気が休まらなかった。



「ああ、…もうっ」


「なーに朝からいらいらしてんだ?」


その声に私が振り向くと、どう見ても徹夜明けの先輩が立っていた。



「おはようございます。…まぁ、ちょっと」


私はそう言うと、視線を窓の外に移す。


嫌みったらしいほどの晴天。
…なんだか、昨日のあの変人が天気とダブって見えた。