たぶんこのとき、私はかなり緊張してた。 …だって男の人の家に行くなんて初めてだから。 車の中での会話も上の空で、あまりよく覚えていない。 「―――俺んちあのマンションだから」 車に乗って数十分後、彼はいかにも高級そうなマンションを指さして言った。 「え!?すご…」 私が住んでるワンルームのアパートとは大違いの外装にびっくりしている間に、車は駐車場に入っていくところだった。