あれ以来、お互い仕事が忙しくてゆっくり会えていない。 あの日も私が体調不良になって、すぐに送ってもらっただけ。 ………ちょっとだけキスはしたけど。 ―――ガチャ! 「お〜い桐生」 「ぎゃっ!?」 ぼんやりしていると隅田先輩がいきなりやってきて、私は思わず奇声を上げる。 「…なんだ変な奴だな。って、さっき本社のほうで松島に会って、伝言頼まれてきてやったぞ」