俺はマユカが逃げないように両手を縄で縛った。



そして俺はアイツのところへ向かった。
俺が今から壊すアイツの元へ。



*   *    *    *


「・・・まだなのかよ」



痺れを切らしたあたしは不機嫌MAX。
もう8分以上は待っている。


そしてこの質問も5回目。


『もうすぐ拓弥さんが来るから黙れや』



監視役の青頭に怒鳴られる。
全ッ然怖くない。


てか、

「んだとお前?」


プチ切れ。
カッコつけかなのか分かんないけど、ムカつく。



殴りつけたいけど今は出来ない。

あたしの目的は麻友華の救出であって喧嘩ではない。




第一なんであたしを呼び出したのか不思議だ。


あたしはあんな恨みを買うような真似をした覚えがない。



う~ん・・・謎だ。
そして麻友華がなぜ此処にいるのか。