あたしは抵抗することもなく

黙ったまま秋山に腕をつかまれた腕を

見つめながら、足を進めた。



秋山は正門をくぐり廊下を抜け

3階の教室へと続く階段をのぼりはじめた。


階段をさらに上ると思い憂鬱になっていたら

秋山は一階で階段からはなれ、

めったに誰も行かない北館の廊下へと入っていった。




想定外の出来事にとまどったけど

秋山のまえで自分が動揺している

姿など見せたくなかったから

何も言わずに秋山について行った。