夏波が何やら背伸びを始めた。


(??なんだ??)


どうやら俺にコショコショ話がしたい様子。


ちなみに俺らは今廊下にいる。


教室じゃ周り(特に女)がうるさくて話が聞けない。


夏波が立っている俺にコショコショ話をするのは確実に無理だ。


俺と夏波は身長の差が30㎝くらいある。


俺がわざと背伸びをすると夏波は
「もぉー」
と、頬っぺを膨らました。


『はいはい(笑)』


そう言って俺が屈むと夏波は
「ありがとっ♪」
と、笑ってみせた。


夏波が俺の耳に口を近づけて話し始めた。


「あのね、さっき紹介した胡桃いるでしょ???」


(胡桃…???…相澤か)


『ん。それで???』


「それで…その…胡桃がね…」


なかなか言わない夏波。


(相澤…。あっ…もしかして悠希の事か??)


『悠希の事???』


「えっ悠希って???」


夏波はキョトンとした表情で聞いてきた。


『俺と夏波がぶつかったとき隣にいた奴。』

「ぶつかった時って…最初に話した時だよね???」


『うん。隣にいたの気付かなかった???』


「ごめん…全く。」